Iの悲劇 米澤穂信 感想

Iの悲劇
米澤穂信

米澤さんの作品はやっぱり面白いです!

以下、ネタバレを含んだ感想となります!

課長と観山さんはずっと暗躍していたのですか・・・
いつもはのんびりしている課長が推理するとき、急に見せる鋭さとか電話対応でのドスを利かせた声などは不思議に思っていましたが、まさか・・・
どっちが本当の課長なのでしょうか?
のんびりしている方?
それとも鋭い方?
火消し役の切れ者とのことですから、温和な性格と鋭い部分とを使い分けているのかも・・・
観山さんも本来の性格は別なのかな?
あんまり細かいところは気にしない、いつもにこやかな人物ってイメージでしたけど、本当は課長みたいに・・・?
万願寺さんと観山さんは結構いいコンビだと思っていたので残念です・・・
続編とか・・・は厳しいかも・・・
そもそもあのあと万願寺さんが役人として残り続けるのか疑問ですね・・・
誇りに思っていた仕事が実は違った。
うーん、弟さんとの会話を思い出してしまうかも・・・
出世欲があると言っても、その仕事を気に入っていればこそですよね?
万願寺さんは仕事を辞めちゃうかも・・・

う、予算・・・
地方の財政は厳しいのですね・・・
もし財源が豊かだったら?
蓑石再生のIターンプロジェクトは継続されていたのでしょうか?
結局どこも予算がないって言って同じような展開になっていたかもしれない・・・

Iの悲劇の「I」ってなんですかね・・・?
Iターンの「I」?
そして、終章はIの喜劇ってなってますよね?
何が喜劇だったのです・・・?

ちょっと調べてみたらこんな感じでした!
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悲劇【ひげき】
1 主人公が運命や社会の圧力、人間関係などによって困難な状況や立場に追い込まれ、不幸な結末に至る劇。トラジェディー。⇔喜劇。
2 人生や社会の痛ましい出来事。「貧困がもたらした―」⇔喜劇。
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喜劇【きげき】
1 こっけいみや風刺を交えて観客を笑わせながら、人生の種々相を描こうとする演劇。⇔悲劇。
2 思わず笑いだすような、こっけいな出来事。「事件はとんだ―に終わった」⇔悲劇。
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weblio辞書より!

んー、悲劇の方は2の意味でしょうか?
喜劇の方は2の意味じゃなさそう・・・
じゃあ、1の意味かって言うとそうでもないような・・
もしかして、風刺的な皮肉です・・・?

「白い仏」はぞっとしました・・・
まさか本当に祟りの類かと・・・
終章がなかったら最後まで気付けないままでした・・・
ネタ明かしがあってよかった・・・

不可解な出来事が続いていく様子はなんだか「黒牢城」を思い出しますね!
いや、出版順的には「Iの悲劇」の方が先か・・・
「Iの悲劇」のやり方をさらに発展させたのが「黒牢城」だったのかな?
どっちも面白かったです!

 

 

 

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