雨の降る日は学校に行かない 相沢沙呼 感想

雨の降る日は学校に行かない
相沢沙呼

すごいグッとくる作品です・・・

以下、ネタバレを含んでいます・・・

目がウルウルします!
この本でグッとくる人はもしかして学校で溶け込めなかったことになるのでしょうか・・・
いや、そうじゃない人もかなり楽しめると思います!
逆にいじめていたりした人たちがこの作品を読んだらどう思うのでしょうか・・・

展開がちょっと「教室に並んだ背表紙」に似ているような?
と思ったら「雨の降る日は学校に行かない」の方が先に出ている作品だったのですね!
相沢さんはこういうお話が得意なのかな?

■ねぇ、卵の殻が付いている
ナツさんの気持ちよくわかります・・・
自分だけが置いていかれたような気持ちになるんですよね・・・
でも、最終的にはサエさんを応援する気持ちになれたようでよかったです!
ただし、転校ですか・・・
ナツさんにはつらい展開かも・・・
一緒だったら学校でも居場所を確保できたかもですが、一人だと・・・
いや、サエさんは転校してもきっと心の支えになってくれるはずですから、一人でもナツさんは頑張るはず!

■好きな人のいない教室
うーん、どうしてからかうのでしょうか?
自分以外を貶めないと自分の優位を保てないとか?
学校とは特殊な環境です・・・
こういういじめを生み出してしまう・・・
いじめられた側が立ち直れればいいですけど、もし、そうじゃなかったら・・・
森川さんには岸田くんがいてくれてよかったです!
きっと岸田くんがいなかったら、森川さんは立ち直れなかったかもしれない・・・
岸田くん、かっこいいです!

■死にたいノート
ああ、すごくいい終わり方です!
「けれど、くちびるよ、今はどうか動け。」っていう最後の一文がいいですよね!
すばらしい読了感です・・・
明確にはされていませんが、藤崎さんはきっと言えましたよね!

■プリーツ・カースト
あ、もしかして、これが貶める側の心理・・・?
同じスカートの長さ同士で群れるべきっってことなのです?
エリさんはほんの冗談で言ったようですが、それが思ったより広がって収拾がつかなくなったんですよね?
周りが盛り上がるからエリさんも盛り上がらざるを得ない。
もしかして、みんな引っ込みがつかなくなっていじめとかしちゃうのでしょうか・・・
最終的にエリさんはどうしたのでしょうか?
真由さんのコンサートに行ったかな?
普段一緒にいるメンバーの誘いを断って真由さんのコンサートに行って、それが知られたとしたら次はエリさんがいじめの対象になってしまう・・・
んー、仮にエリさんが除け者にされたとしても、真由さんならきっと一緒にいてくれますよね?

■放課後のピント合わせ
ああ、すごいハラハラしました・・・
しぃちゃんが自身のあられもない姿の写真をネットにアップしてしまうかと思いました・・・
大抵こういうお話って個人情報を特定されて、もう取り戻しがつかない状態になってしまうのでこのお話もそうなってしまうかと・・・
学校で写真を撮っているときに柳先生が来てくれてよかったです!
おかげで、写真の魅力に気付けたようですし、ナオちゃんとの仲も取り戻せましたね!
これはハッピーエンド!

■雨の降る日は学校に行かない
これはサエさんのお話でしたか!
てっきり話はつながっていないかと思っておりました・・・
もしかして、他のお話もつながっていたりするのでしょうか・・・?
んー、そういえば、死にたいノートの藤崎さんは「涼ちゃん」って呼ばれていましたよね?
もしかしたら長谷部先生と同一人物だったりする?
うーん、あり得ない話じゃないけど、つながっているならもっとわかりやすくするかな・・・?
じゃあ、つながっているのは「ねぇ、卵の殻が付いている」と「雨の降る日は学校に行かない」だけかな?

ふぅ、かなり良かった・・・

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