ポイズンドーター・ホーリーマザー
湊かなえ
今回は短編集でした!
ゾッとするような話もあって、ついつい読み進めてしまうような作品でした!
表紙は血が垂れているような感じでしたね!
自分でもなんでだかわかりませんが、ちょっと惹かれるものがあります!
以下、ネタバレを含みます!
なんと言いますか、湊かなえさんの作品に出てくる親子関係ってちょっと複雑なことが多いですよね…?
片親だったり、親からの抑圧があったり、それに反発できない娘がいたり…
故にちょっと狂気的な面もあるのかな?
「マイディアレスト」の最後で「蚤取りをしていました。」というのはかなり狂気的でゾッとしました…
「ベストフレンド」ではすっかり騙されました!
回想のほとんどが漣さんのものだったので、直下さんが殺人犯だとは全く考えておりませんでした…!
漣さん、いい人だったのですね…! すっかり誤解しておりました…
と言うか、漣(さざなみ)は変換で出ますが、直下(そそり)と大豆生田(まみゅうだ)は変換じゃ出てこなかったです…
変換にも出てこないくらい珍しい名字のようです!
「罪深き女」では、ほぼ天野幸奈さんの回想でした!
ちょっと美談なのかなと考えておりましたが、そんなことはなく黒田正幸くんは「運の悪い人生に嫌気がさしたから」を犯行動機として語っていますね!
やっぱり裏切ってくれる湊かなえさん! さすがです!
「優しい人」は何とも言えない感じですね…
友彦さんの行動はちょっと常識を逸しているようには感じましたが、殺すまではいかないような…
うーん、いろいろ重なってしまったからそういう気持ちになってもしょうがないのかな…?
明日実さんも友彦さんも疲れていたのかな…
「ポイズンドーター」と「ホーリーマザー」はこれで一つの話でした!
これはゾッとするといいますか、賛否両論ありそうなお話でした!
抑圧するお母さんもよくないでしょうし、あんまり反発しない娘さんもよくないような…
親の子供を想ってあれこれ口を出す気持ちもわかりますし、なんでも親の言う通りにしたくない気持ちもわかります…
お互いにあまり話し合わなかったようですし、すれ違っちゃったのかも?
題名から言って毒娘、聖母ですので、作者の方はお母さん寄りの考えなのかな?
あ、でも、お話の最後で娘とか親と姑よりマシと書いてありました…
全ての姑さんがそうだとは思いませんが、よく聞く話ですよね?
基本的にお嫁さんと姑さんは一緒に暮らさない方がよさそう…?
これであと湊かなえさんの作品で読んでいないのは「ユートピア」のみ!
でも、「告白」とかかなり前に読んだ作品は内容をちょっと忘れていたりするのでもう一度読み返してみてもよさそう!